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<6>問題は、CO2だけじゃない

6.問題は、CO2だけじゃない

石炭火力発電は、CO2以外でもクリーンとは言えません。石炭採掘するときの環境破壊や健康被害や、水資源の浪費、発電時の大気汚染物質や有害物質の排出も問題です。石炭発電からは、水銀も大気排出をするのです。発電後には、適正に処理しなくてはならない石炭灰が残ります。

深刻な、採掘現場での環境破壊

大型機械を用いて山を崩して石炭が掘られている現状があります。この方法は大規模な植生の破壊を伴うため、石炭生産地周辺の野生生物の生息地を破壊するという指摘があります。またがれきが渓谷や川に捨てられることで近くの住民に大きな健康被害が出ています。

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Southern West Virginiaでの露天掘り(出典:SIERRA CLUB 「MTR-road-show-presentation-c4.ppt」)

オーストラリアでは、ニューサウスウェールズ州における日本の企業(出光興産)が進めるボガブライ鉱山の開発拡大計画に対して、地域住民やNGOによる反対運動が起きています。この計画を実施すれば、露天採鉱1300ヘクタールの森林が伐採され、その森で確認されるコアラの個体数をすべて失うとことになるといいます。
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ボガブライ鉱山開発拡大計画への反対アクション(2012年7月)

石炭発電による大気汚染

2013年は、中国からの大気汚染物質(その一つがPM2.5)が日本に飛来し、健康被害に関して心配が広がっています。その汚染源の一つが石炭火力発電所です。

日本の石炭火力発電所では、最新のものでは9割の大気汚染物質を除去しているとされています。しかし、石炭火力から放出される煤塵は、たとえ全ての発電所に電気集塵機が設置されていても、PM1以下の微粒子はそれを通過しますし、その大気中の浮遊性は著しく、人間の肺の奥深くに入って付着するものです。また、道路や土壌から舞い上がる微粒子に比較して、石炭火力由来成分には、水銀をはじめとする重金属有害物質が多く含まれており、天然ガスや石炭とは異なり、石炭を選ぶことの有害性も無視できません。

さらに、石炭火力発電所の環境アセスメントの規制項目が十分ではなく、排ガスの処理過程を通しても塩化水素などのガスが出ている研究結果もあり、わずかな汚染物質でも長期にわたって放出されることで周辺の住民の健康被害などが懸念されます。

石炭の海外輸出の問題 ~世界各地で反対運動

世界では、石炭発電の新設の動きが、日本とは比べ物にならないスピードで進んでいます。この大量のCO2排出につながる動きを止めようと、世界各地でキャンペーンや、アクション、地域の反対運動が展開されています。そして実際に、多くの計画が中止に追い込まれています。

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グリーンピース・イギリスでの石炭火力発電所増設に対する抗議活動(写真提供:グリーンピース・イギリス)

しかし日本政府は、「クリーン・コール」と呼んで、石炭火力発電技術(もちろん、最新型でも大量のCO2を出す)を途上国へ積極的に輸出しようとしています。この動きについては、世界の市民やNGOの間で大きな疑問と懸念が広がっています。